志村けん著「志村流」概要、感想・レビューまとめ

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【タイトル】志村流 金・ビジネス・人生の成功哲学

【著者】志村けん

【発売日】2002/03

【出版社】マガジンハウス

【タイプ】単行本(190ページ)

【価格】1,430円

著者について

日本のコメディアン、お笑いタレント、司会者。ザ・ドリフターズのメンバー。本名は志村康徳。

テレビ等で多数のレギュラー番組をかかえ、映画の初主演が決まっていたところ、新型コロナウイルスに感染し、3月29日午後11時10分、東京都新宿区内の病院で亡くなった。70歳没。

作品概要

本書では、本人が「タレントの志村とは違って無口でシャイな性格」という志村康徳として、芸能人の心構えや私生活でのお金の使い方などを本音で語り、駆け出しのころ資金面で苦労した志村けんが、競争の激しい芸能界で不動の地位を築くに至った秘訣をのぞくことができる。

厳しい競争の中で生き残るために、著者が心がけた処世術は、「二等賞が本当の一等賞」。常に全力投球していてはすぐに潰れる。短い間一番手になるより自分を出したり引いたりしながら、二番手をキープした方が長続きするという。これも決して容易なことではないが、ビジネスマンの身の処し方に通じるものがある。ここという時に全力を出せる日頃の準備が必要だ。

ユニークなのは、自分の年齢を1日24時間に換算して、人生の何時に当たるのかを知れば、「これからの自分の生き方、方向性が自然と見えてくる」という考え。志村自身は2002年3月で52歳、時計では17時過ぎだが、自分の20代~40代を振り返って年齢に応じたキャリア戦略や資産運用(?)のアドバイスを試みたりもしている。

キャリアに関する部分は特に参考になる。独立しようか悩んでいる人に対して「独立するなら何をしたいか、すぐ答えられるか」「これだけは自信がある、という特技はあるか」「他人から『ちょっと変わってるね』と、よく言われるか」と3つの質問を投げかけてみたり、自分のブランド管理の重要性を説いたり、ちょっと意外ではあるが、礼儀の大切さを説いたりもしている。

「素の志村」と「芸人・志村」「キャラ・志村」の3つの顔を使いこなしながら、「真の芸人はプライベートな裏の顔を見せちゃいけない」と語る志村の口調からは、仕事に対するストイックなまでのプロ意識が感じられる。(土井英司)

感想・レビューまとめ

こちらの書籍では、流行り廃りの激しい芸人の世界で確固たる地位を築き、長年に亘って売れっ子タレントであり続けている志村さんが、その秘訣というか人生哲学というものを簡潔に語っています。

志村さんは「人生をもっとより良くすること、もっと良い生活をすることは、意外と簡単に毎日の週間や行動、仕事やお金に対する考え方、捉え方を少し変えるだけで近づけるのではないか。成功した人たちが守ってきたことは、意外なほど拍子抜けするような、常識的な、当たり前のことだったりする。礼儀作法や時間厳守、努力と忍耐、蓄積と継続・・・などなど、当たり前のことが出来て、少しの才能と個性、それに決断力があれば良い」とつづっています。

志村さんの思考・体験をもとに、成功者の思考や行動を知る事が出来る内容となっています。

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